【ミャンマー】現在ミャンマーのヒスイ取引の大半は中国へネット販売されている模様

ミャンマーのヒスイは有名ですが、その取引の大半が中国へのネット販売が主流になり、ミャンマー国内のヒスイ取引での税収が激減しているそうです。
こちらは、非営利団体のラジオ・フリー・アジア(RFA)の現地取材記事から紹介します。


引用記事 ラジオ・フリー・アジア 2019/08/16

ミャンマーのヒスイ の取引は現在、直接消費者へネット販売が多数を占め、非常に価値の高い宝石は頻繁に国境を越え、中国のバイヤーに無税で密輸されていると東南アジアの国の消息筋は語る。

ミャンマー中部のマンダレーのあるブローカーによると、以前は中国のバイヤーに評価され、現地市場で現地販売されていたが、この3年間で取引の性質が変わり始めており、同国への収入が失われつつあるという。

「そのとおりです、これらの宝石は無税で販売されています。」

市当局によって設立された地元の貿易センターのための複合施設であるマンダレイ・ジェムズ・サークルの店のオーナーであるコ・パンシーは、当番組のRFAミャンマー局に語った。

「政府はマンダレーのこの小さな貿易センターからは税収はありません。」と同氏は述べた。

「政府は入場料をバイヤーから得るだけで、それ以上のものはありません。国境を越えて運ばれるものはここで売られているものより百倍も価値があります。」

ヒスイのネット販売は現在、国内市場の約80%を占めており、「このままでは、1、2年後にはマンダレーサークルで売れるものがなくなってしまいます。」と同氏は述べた。

また、SNSのWeChatを経由した宝石や完成品の購入者からバイヤーへのオンライン送金も課税されていないため、同国への収益がさらに失われていると情報筋は述べている。


法律の対象外

合法的な宝石の販売を規制している政府のミャンマー・宝石企業のゼネラル・マネージャーであるタン・ゾウ・ウー氏は、ヒスイのネット販売と購入者からの送金については、2018年12月に通過した国の宝石法の対象ではないとRFAに語った。

「私たちの宝石法には、『これは販売されてはならない』、『これは販売されるかもしれない』、『これは許可される』、『これは許可されない』と具体的に言うものは何もない」 とウー氏。

情報筋によると、ネット販売で宣伝されているヒスイのかけらは通常、10万チャット(66米ドル)から20万チャットの価値があり、写真に収められていないものよりも価値が高いという。

しかし、関係者によると、ネットで購入する人の数はここ数年着実に増加しており、取引自体が現地の市場から遠ざかっているそうだ。

一方、世界のヒスイの最大90%が採掘されているミャンマーのパカン地域では、ここ数年、採鉱作業で使われた貴重な宝石用原石のかけらを漁る人々によって大量の土砂が崩れ、大量の死者が出る事故がおきている。

(海外ニュース翻訳情報局)

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