【米国】シドニー・パウエル:まともな人は私の発言を事実だとは結論づけない

By Mariko Kabashima 2021/03/23

プロ・トランプの弁護士シドニー・パウエルが驚くべき32ページにわたる棄却申立書を提出しました。
その申立書の中に、パウエル氏は「道理をわきまえた人には、私の発言が真実だと結論づけることはできない」と主張したんですね。
つまり、「自分の発言は真実ではなく、その判断は個々にあるから私には責任がない」、もっとくだけた言い方だと「まともな人がこんな話を信じるわけないでしょ。信じるほうが悪い。私は悪くない」と言っているんですね。

びっくりしました。

どれだけの人達が、パウエルの「クラーケンを放て」を含む数々の発言で怒り、ネットで攻撃し、選挙に対する不信感を持ったことでしょう。
日本でも保守系の論壇を始めとする親トランプの人達が信じていましたね。
本当に迷惑な人です。

こちらの記事は、あえて保守系のワシントン・エグザミナーから紹介します。


《引用元 ワシントン・エグザミナー 2021/03/22》

プロ・トランプの弁護士シドニー・パウエルがドミニオンの訴訟を棄却へ

シドニー・パウエル弁護士は、ドミニオン・ボーディング・システム社から提起された訴訟の棄却を求めて、月曜日に申立書を提出した。

この著名な元連邦検事パウエルは、マイケル・フリン元中将を弁護した後、ドナルド・トランプ元大統領と共謀して選挙に関する異議申し立ての訴訟を起こしたが、最終的に勝訴することはできなかった。フリンは、投票テクノロジー会社から13億ドルの損害賠償を求める訴訟を起こされてから2カ月半以上が経過した後、ワシントンDCの連邦裁判所に棄却申立書を提出した。

パウエルは、棄却を求めるにあたって、訴訟は間違った裁判管轄内で起こされたと主張し、ドミニオン社の機器によって不正選挙が進められたとする同氏の主張は保護された言論であると主張した。

「発言を取り巻くすべての状況、その文脈、発言の根拠となった事実の入手可能性を考慮すると、パウエルの主張が最大の社会的関心事についての彼女の意見であり、法律上の理論であることは道理をわきまえた人達には明らかであった」 と文書は述べている。

 「この論争に関心のある一般市民は、自由に証拠を検討し、自分なりの結論を出すことができたし、実際にそうした。あるいは、裁判所での解決を待ってから決断することもできた」。

「仮に、訴状に記載されている各々の発言が真実か虚偽かを証明できると仮定しても、道理をわきまえた人々には、これらの発言が本当に事実としての発言であると結論づけることはできないだろう」と付け加えている。

バイデン大統領が勝利した11月の選挙の数ヶ月後に、パウエルは、外国のエージェントがトランプに対し選挙結果を覆すために、ドミニオンの投票機に侵入することができたと主張して、テレビに出たり、訴訟を起こしたりした。

「ドミニオンで収集した全ての証拠を提出するのが待ち遠しい」と、当時フォックス・ビジネスのホストを務めていたルー・ドブス氏との11月のインタビューでパウエルは述べた。
「最初に、それはウゴ・チャベスのためにベネズエラで投票結果を変えるために作られたという事実から始まり、その後、この国を含む他の国が購入し、票を操作するために国際的に出荷されました」とも述べていた。

「パウエルの荒唐無稽な告発は明らかに間違っている。…ウィルス性の偽情報キャンペーンは、ドミニオン社の評判を回復不能までに傷つけた。」とドミニオン社はコロンビア特別区連邦地方裁判所に提出した訴状で述べている。

「ドミニオン社はこの訴訟で、記録を整理し、会社の民事上の権利を擁護し、補償および懲罰的損害賠償金を回収し、厳密に調整された差し止め命令を求め、会社とその従業員のためにこの訴訟を起こした。」

パウエルによる棄却申立書はまた、ドミニオン社の訴訟はワシントンD.C.で提起されるべきではなかったとも主張しており、訴訟が継続した場合、棄却されなければ、パウエルが住むテキサス州に移送されることを要求している。

「公開されている情報では、この一覧表は滞っており、混雑していて、悲鳴を上げています。」と訴状には書かれている。

ドミニオン社はまた、トランプの個人弁護士だったルディ・ジュリアーニ氏を13億ドルで、MyPillowのCEO マイク・リンデル氏を10億ドルで訴えた。

ドミニオン・ボーティング・システムズに、ワシントンエグザミナーがパウエルのこの申請についてコメントを求めたが、回答は得られなかった。

この記事が気に入ったらシェアをお願いします。