【フランス:新政策】2022年までに、全ての卵は放し飼いの鶏卵に!

マクロン大統領の新しい公約です。フランスは、ヨーロッパでも有数の農業国であり、BIO(オーガニック)が盛んな国でもあります。しかしながら、国民の90%が支持する取り組みであっても、実際、生産する当事者、また、意外にも動物愛護団体からもクレームがついたようです。EUは、すでに2012年に小型の鶏舎ケージを禁止しており、その発展的な動きです。 
この記事は、タイムズから紹介します。

Post 2018/02/20  18:48

The Times by Adam Sage, Paris 2018/02/20】

マクロン大統領が2022年までに店内で販売されている全てが、放し飼い卵にすると公約した。フランスの雌鶏は、平等、友愛とまではいかないが、自由が与えられた。

農業相であるステファン・トラバーツ(Stéphane Travert)は、小売業者が、ケージ飼のニワトリの卵を売ることが禁止されると述べた。

最近の世論調査によると、この動きは有権者の90%が支持している。大臣達は、賞賛されるのを期待していたが、トラバーツ氏があらゆる面で批判されたので、彼らは失望している。

養鶏農家は、この禁止措置には何億ユーロもの費用がかかり、2022年までには実施が不可能であり、EUの単一市場ルールを侵害する可能性があると述べた。

鶏卵促進全国委員会は、この禁止が、何百人もの養鶏業者を撤退させ、「輸入の爆発的増加」と価格の大幅な上昇につながると述べた。

動物愛護の活動家たちは、トラバーツ氏の動きは十分ではないと語った。彼らは、この禁止措置は、卵全体にのみ適用され、加工食品には適用されない点に、失望し注意した。食糧供給者はまだ卸で鶏舎ケージ飼いの卵を買うことができる。

EUは2012年に小型の鶏舎ケージを禁止したが、ブリーダーは、750㎠平方センチメートルあたり、約80羽の雌鶏のスペースでのコロニーケージを使用することができる。

フランス人は毎年平均220個の卵を食べ、同国はヨーロッパ最大の生産国である。英国の113億個と比べても、4860万羽の鶏は、昨年1444億個の卵を産むと予測されていた。フランスの鶏の69%がケージに入れられており、この計画の下で放し飼いにしなければならない。

畜産動物福祉団体「コンパッション・イン・ワールド・ファーミング・フランス」によると、フランスはケージの鶏から卵の販売を禁止するのは初めての事であるという。

動物権利運動L214のヨハン・ミエルケルク(Johanne Mielcarek)は、この発表は、農民が代わりに巨大な納屋に鶏を飼うことができたため、誤解を招いていると述べた。

政府の反対派は、英国のようにフランスの多くの小売業者が、すでに2025年までにケージ飼の鶏からの卵を禁止することを約束していると語った。フランスのビジネス雑誌Capitalは人目を引くためのPR活動であると述べた。「政府はせいぜい、一部の小売業者の最終期限を早めるつもりだけだ」と述べた。

鶏卵促進全国委員会マキシム・ショーメ委員長は、養鶏農家は憤っていると述べた。
「11月に大統領と農業大臣は私たちに計画に追いつくよう頼み、2022年までにケージに入れられていない鶏からの卵が全体の50%になる可能性があると言いました。これには、このセクターに5億ユーロを要します。どこからこのお金が来るのか分かりません」

(海外ニュース翻訳情報局 MK)

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