【ハンガリー:驚愕】イスラエルのスパイ会社は、ハンガリーの選挙前にソロスと繋がりのあるNGOをターゲットにした

元ブラックキューブの社員と同社の内部事情をよく知る人物によると、イスラエルの民間企業であるブラックキューブ(Black Cube)社は、ハンガリーの4月の選挙に先立ち、NGOの信用を失墜させるキャンペーンに関与したという。

2017年12月から2018年3月にかけて、ハンガリー系アメリカ人のビジネスマン、ジョージ・ソロスと繋がりがあるハンガリーのNGOや個人に、偽の身元を使用するスパイが接触し、盗聴した。
ハンガリーの選挙の3週間前に、エルサレムポストとハンガリー政府が管理している日刊紙MagyarIdőkにその記録の内容が表に出た。キャンペーンの最後の日に独立した市民団体を攻撃するためにヴィクトル・オルバーン首相によって使用された。そして、オルバーンの右翼のFidesz党は圧勝した。
ブラックキューブ社は、テルアビブに本拠を置く会社で、米国とヨーロッパのスキャンダルに関係している。ハンガリーの選挙でブラックキューブの業務が初めて使われたとされている。
ブラックキューブのスポークスマンは、「ブラックキューブのポリシーは、クライアントと第三者との協議は全く行わず、会社の仕事に関していかなる推測もせず、拒否をしないこと」とPOLITICOに述べた。

「ブラックキューブは、世界有数の法律事務所の法的助言を受けて、常に業務を行うすべての管轄区域において、行動を完全に法律を遵守するよう注意することを重要視している」


ハンガリーの選挙キャンペーンは、おそらく選挙の前に、初めてブラックキューブの仕事が使われたことを示したものだった。


同社について話す権限がないため匿名を要求した同社に近い2人の人物は、誰がその工作に支払ったのか、そしてハンガリー政府が関与しているかどうかは分からないと述べた。

ハンガリー政府のスポークスマンは、コメントの要請に応じなかった。

NGO関係者に会い、記録された人物は、ヨーロッパとアラブの偽装名を使用し、少なくとも2人は明確なイスラエルのアクセントで話した。

ブラックキューブの仕事を知っている一人は、この工作の目標を達成し記録されている少なくとも1人の人物が、このイスラエルの会社に雇われていることを確認している。

ハンガリーの工作においては、偽名を使用している人物が、ブダペスト、ウィーン、アムステルダム、ロンドン、ニューヨークのホテルや高級レストランでターゲットと会っていた。

 

彼らが説明した企業は存在しなかった。会議の直後に工作のターゲットに示されたLinkedInのアカウントとWebサイトが削除された。使用された電話番号のほとんどは、ミーティングの後、数週間で切断された。

2つのケースでは、NGOの指導者にアンナ・バウアーと名乗る女性が近づいてきた。タウロ・キャピタルという会社で働いていたことがあると説明していた。
「タウロ・キャピタル」と「アンナ・バウアー」は過去にブラックキューブがさまざまな企業プロジェクトのために作ったもので、会社が「基盤を再利用する」ことが一般的であると元従業員は指摘した。

ワーウィックストリート
オリオン・ベンチャー・キャピタル(Orion Venture Capital)という会社を代表する2人は、工作のターゲットの一人を提供した。(そのターゲットである)バラス・デネス(Balázs Dénes)は、ベルリンに拠点を置く、ソロス出資のNGO市民的自由連盟のハンガリーの長であり、ロンドンのウォーウィックストリート46番地という住所の名刺を持っている。

デネスの記録が発表された後、ウェブサイトやソーシャルメディアの存在を含めたすべての痕跡が消えた。

POLITICOが見た文書によると、ブラックキューブは、他の事業のために偽の企業を設立する際にワーウィックストリートの住所を使用していた。

ブラックキューブは、ハリウッドのプロデューサーであるハーベイ・ワインシュタインを強姦で訴えた女優をターゲットにしたとき、ワーウィック・ストリートのアドレスを電子メールの署名で使用した。

US actress Rose McGowan

 

ブラックキューブは、女優やジャーナリストの情報を収集するためにワインシュタイン に雇われた。このイスラエルの会社は、この工作について謝罪したとThe New Yorkerが報じている。

この工作の一環として、イスラエルのブラックキューブの社員は、正体を隠して女優のローズ・マッゴーワンと親しくなった。マッゴーワンがPOLITICOにシェアしたブラックキューブの電子メール署名は、ロンドンのワーウィックストリートにあるルーベン・キャピタル・パートナーズ(Reuben Capital Partners)という会社に勤務しているということになっている。

同様に、New Yorkerによれば、ブラックキューブの社員は、偽造した身分証明書を使用し、偽の企業で働いているふりをし、イランとの交渉に携わっていたオバマ政権の当局者の家族に電子メールを送った。

ブラックキューブは、元オバマ政権当局者をターゲットとした工作を行ったことを否定している。

2017年5月、元オバマ政権の関係者だったコリン・カールの妻、レベッカ・カールは、彼女がアドリアナ・ギャブリロ(Adriana Gavrilo)という名の女性からの電子メールを受け取った。このメールは、New Yorkerが最初に報じ、POLITICOで見られた。ギャブリロはルーベン・キャピタル・パートナーズの社員として自身を紹介し、ワーウィックストリート 48番地を会社の住所として挙げた。


ターゲットとなっているNGOの中には、オープンソサエティ財団のようなソロスが資金を提供しているものもある。


このアドレスには、世界各地の短期間のレンタルオフィスを運営するリージャスが管理するオフィスの住所が記されている。

ブラックキューブは、偽装した住所を提供する際にリージャスのオフィスを「ほぼ例外なく」使用していると同社の社員は述べている。同社は一般的にはオフィスを借りていないが、ターゲットに電子メールで署名するときには単にリージャスの住所を使うだけだという。
電話で確認したところ、リージャスはオリオン・ベンチャー・キャピタルという名義の会社はないという。もともとNGOリーダーに提供されていた電話番号はもう通じないが、別の電話番号のメールボックスに転送されるという。

ハンガリーの選挙キャンペーンの際にNGOをターゲットとする人物は、ベルリン、マドリッド、パリ、バーレーンのリージャスの住所を提供した。

さらに、この会社で働いていた2人が、2016年ルーマニアで。同国の腐敗防止部長をスパイしたとして逮捕された
当時、同社は2人の社員が拘留中であること認めた。彼らは最終的にルーマニアの裁判所で有罪を認め、執行猶予と義務的な地域奉仕活動の判決を受けた。ブラックキューブの3人目の社員は、 ルーマニアから逃亡した。

‘Soros’ people’

ブラックキューブの元社員によると、テルアビブの本社でフルタイムハンガリーのアナリストを採用している。

同社は、以前はイスラエルのインテリジェンスで働いていた若いアナリストや工作員で構成されていたと元社員は述べた。同社は、イスラエル国家情報諜報機関モサドと関係していると報じられているが、現実には、ほとんどの社員がイスラエル国防総省のインテリジェンスとして働いていた元兵士だという。

ハンガリーのメディアに発表された記録は、4月の投票に先立って政府によって公表された。スパイとターゲットでの短く編集された会話の抜粋で構成されていた。

 

一例として、ハンガリー政府のスポークスマン、ゾルタン・コバチ氏がブログに次のように書いている。
「ソロス・ファンドマネジメントの前財務長官のトレーシー・アハーン(Tracie Ahern)氏の最近の声明によると、億万長者の金融業者は少なくとも2,000人の準傭兵を指揮し、オーバン首相の政権崩壊、国境のフェンスの解体、ハンガリーへの移民の促進という3つの目標を達成するよう課せられた」

アヘーン氏は、ソロスがハンガリーに2,000人の従業員を抱えているとは言っていないが、むしろ、世界中のこの財団で働いているのは「2000人ほどの人」と述べている。

選挙キャンペーン中、オルバーンは、ハンガリーが外部と内部の敵と呼ばれる脅威にさらされていると警告し、その録音を使用して批評家を失望させようとした。

「(ジョージ)ソロスの人々は政府に介入するだろう。これは『ソロス・リークス』の録音が私たちに語っていることである」と、オルバーンは選挙前のインタビューで述べている。

「ソロスの人々が政府に影響力を持つならば、ハンガリーのエネルギー部門と銀行システムを占有するだろう。そして、ハンガリーの国民はその代償を支払うことになるだろう。ソロスの候補者に対して、国民は我々の候補者だけに頼るしかない」と同氏は述べた。

オープンソサエティ財団のように、ターゲットとなっているNGOのいくつかは、ソロスが資金を提供している。難民エイドのような他のものは、ソロスとのつながりはない。

ハンガリーヘルシンキ委員会のようなターゲットのいくつかは、ハンガリー政府によって最も頻繁に批判されている独立系市民社会グループの1つである。

選挙後、ハンガリー政府は、選挙キャンペーンに秘密裏にターゲットとされたNGOの一部に影響を与える法律を承認した。これらの組織の従業員は、難民の権利を促進し、裁判所で亡命希望者を裁判所の代理人を務める仕事のために投獄される可能性がある。

POLITICOは、以前、NGOを対象とした活動が、当初はハンガリーのインテリジェンスを引き寄せたと報じ、2018年1月にハンガリー市民が標的になっていることを知った。

その時は訴訟されることはなかった。

ソロスが資金を出しているオープンソサエティ財団は、ハンガリーを離れ、ベルリンに従業員を移動させるという発表の中で、違法行為を隠すために秘密で行われるキャンペーンに具体的に言及した。

POLITICO UK by LILI BAYER 2018/07/09】

引用ここまで

この記事は、中々読み応えがあります。ソロスに関する記事は、あまり日本国内で紹介されていないので、あえて当サイトでは紹介しています。
賛否両論ある同氏ですが、世界を動かくキーマンの一人ですので、しっかりと同氏の動きを注目していかなくてはと考えています。
それにしても、ブラックキューブのような海外の会社が、日本でも当然存在して何らかの活動をしていると考えてもおかしくありません。我が国にも早急にインテリジェンスをもっと充実させるときではないでしょうか。

Post By  MK 2018/07/11 12:46

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