【フィリピン:告発】なぜ中国は「フィリピン海嶺」の地形に中国名を付けるのか?

地上においての領土問題は、世界各国の紛争の種になっており世界のニュースでよく目にします。しかしながら、海中の領海についての問題がどれほど報じられているのでしょうか?おそらく殆どの人が、あまり目にしないのではないかと思います。そして、殆どの人が気づかないうちに中国が、着々と海洋権益を広げている実態が明らかになりました。
フィリピン(ベンハム)海嶺内の5つの山に、中国が中国語の名前をつけて国際水路機関に提出し、その名前が承認されたそうです。専門家の先生によると、このことを海洋学者たちは知っているとのこと。、日本はフィリピンを支援しなくて大丈夫なのでしょうか。また日本自身は大丈夫でしょうか?もっと、こういう問題を主流メディアで取り上げてほしいと思います。 この記事は、INTERASYONから紹介します。

Post 2018/02/19  13:48  update 15:24

【INTERAKSYON  by Shyla Francisco, 2018/02/13】

マニラ 発– ある海事法専門家によると、中国はこれまでにフィリピン(ベンハム)海嶺内の5つの海山に名前を付けたという。中国政府がフィリピンの大陸棚にある資源豊かな領域を手に入れようと貪欲に狙っていることを示唆するものだ、とその専門家は警告した。

海事法を専門とするジェイ・バトンバカル教授が、昨年国際水路機関がそれらの名前を承認した後、明らかにしたものだ。名前は中国語であり、中国政府が2015年と2016年に提出していた。

すなわち、これらのジンハオ(Jinghao)、ティヤンバオ(Tiangbao)、ハイドンクイン(Haidonquing)、クイクァオ(Cuiquao )、ジュイジュイ(Juijui )という名称が、今や国際的に認められていることを意味する。

5つの海山はすべてがルソン島の東海岸から200海里以内にあり、フィリピンの大陸棚の中にある。

バトンバカル氏によると、中国が今後もさらに地形に名前を付けると考えるのが妥当であり、環境天然資源省の担当者は、心配には当たらないと述べているという。

バトンバカル氏は1月に、フィリピン海嶺の地形に名前を付けるという活動の背後には、領域内で中国が調査活動を行う目的があると話した。

同氏は次のように話した。「海底での調査の実施を含めた調査活動を実行しない限り、このような地形を発見することは不可能だ。彼らは多くの海洋活動に着手しており、それにはこういった調査も含まれている」

環境天然資源省のジョナス・リオンス次官は、中国の命名活動には何らの危険もないとしている。

リオンス氏は、「重要なことはそれらの島が我々の管轄下にあるということだ。それらの島の所有者として、また国際法でも認められているように、島は我が国のものであり我々には命名の権利がある。しかし我々はそれらの命名を妨げることはできない」と話した。

しかしながら、バトンバカル氏はこれに異を唱えている。同氏は、自国領内の海山に名前を付けるという簡単なことも実行できず、そのような名前を国際的に認めさせられているというのに、フィリピンはこれに甘んじていられるのだろうかと疑問を呈した。

「我々は最低限でも、外国がどのような名前を適用させるかを承諾する立場にあるべきだった」とバトンバカル氏は話した。

また、「中国自体も自国のEEZ(排他的経済水域)ではごく単純な調査も許可することはないというのに、なぜ彼らは我が国では実施しているのだろうか?」と指摘した。

バトンバカル氏の指摘では、それは中国が力を示そうとするもう一つの戦略である可能性があるという。「彼らは自分たちの海洋科学調査能力を誇示しようとしている。海洋調査と技術の発展は保有する海洋での力を示すものだから、名前を付けることも含めてこのようなことを実行しているのだ」

同氏はフィリピン海嶺に対する管理にもっと目を光らせることを強く勧めた。

一方大統領報道官のハリー・ロケ氏は、フィリピンの海洋資源にどのような名前を付けるかについて誰の命令も受けることはないと主張した。

(海外ニュース翻訳情報局  泉水 啓志   序文 MK)

 

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