CIA長官:トランプが「不適格」というのはまったく馬鹿げた話だ!

イスラエル・ナショナル・ニュース誌に掲載されたこちらの記事には、マイケル・ウォルフ氏によるトランプ政権の暴露本に対する、CIA長官をはじめとする様々な人物からの反論が載せられています。その中の何名かは、実際に本に引用された人々です。記事の後半、大統領として精神的に不適格だとメディアから攻撃されてきたトランプ氏を含む大統領・大統領候補の全員が共和党だというのは、はたして何かの偶然でしょうか。

Post 2018/01/08  18:25

ARUTZ SHEVA by David Rosenberg 2018/01/07】

トランプ周辺の「誰もが」彼のことを「大統領として不適格」だとする主張を、CIA長官マイク・ポンペオが酷評。「まったく馬鹿げた話だ」と。

中央情報局長官のマイク・ポンペオは日曜、トランプ政権の最初の9か月を綴ったとされる、物議をかもした本の出版をきっかけに評論家の間で繰り返し言及されている、トランプ大統領はどうやら不適格だとする主張を非難した。

去る金曜、USAトゥデイの記者であるマイケル・ウォルフの新刊『炎と怒り:トランプのホワイトハウスの内幕(Fire and Fury: Inside the Trump White House:未訳)』が出版され、ホワイトハウスからは「タブロイド紙並みのクズ」という評価を得ている。

「この本には、ホワイトハウスには近寄ることもできず、何の影響力もない人物による嘘や紛らわしい記述が満載です」と、サラ・ハッカビー・サンダース報道官は語る。「つまらないタブロイド紙のような作り話としか形容しようのない本に寄与することは、(ホワイトハウスとの)関連性を主張しようとする彼らの悲しいほど必死な試みをさらけ出しています」

先週水曜にニューヨーク・マガジン誌に抜粋が発表された際に、この本は広くメディアの注目を浴び始めた。ドナルド・トランプ・ジュニアと大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナーが、2016年にロシアの弁護士の密会という“反逆的な”行動に関わったという、トランプのかつての戦略官であったスティーヴ・バノンの言葉を、ウォルフは引用している。

ウォルフは「ホワイトハウスへの立ち入りを数度にわたり拒絶された」と、ホワイトハウスは主張する。トランプ政権の最初の9か月の間、定期的なアクセスがあったとするウォルフの主張に対するサンダースの返答だ。

トランプ政権内の200名以上の人物にインタビューをしたとウォルフは主張する。「誰もが“彼は子供のようだ”と言う」とウォルフはNBCに語った。「これはすべて、彼に関することだ」と。

だが、ウォルフが意見を聞いたと主張するうちの何名かは、彼らのものとされる引用を即座に否定している。

トニー・ブレア前イギリス首相は、トランプ政権内の人物とロシア政府が接触した際の詳細をMI6がリークしたと彼がトランプに対して語ったという主張を否定した。

デイリー・メールによると、「この物語は最初から最後まで、完全な作り話だ」とブレアは語った。

ウォルフの著書に登場するホワイトハウスの前報道官もまた、彼によるとされる引用を否定した。

「私自身と他の人々によるとされる多くの引用が、正直なところ、まったく事実に基づいていない」と、スパイサーはCNNに語った。

ニューヨーク・タイムズのマギー・ヘイバーマンですら、『炎と怒り』の大部分が「事実として正しくない」と指摘し、これがウォルフのいつものやり口で、本の中の引用がどれだけ彼のコラムからかけ離れているかに言及している。

CIA長官マイク・ポンペオは日曜、ウォルフによる大統領の描写、そしてそれによって引き起こされた、大統領の精神的適正を問うような評論家(民主党の立法者を含む)による主張を攻撃した。

「そのような主張は、まったく馬鹿げている」とポンペオはフォックス・ニュースに語った。

「空想の産物にすぎない。大統領はきちんと従事しており、ものごとの複雑さを理解しており、自分が正しく情報を与えられたうえで政策上の決定を下すために、我々CIAがいかなる情報でも提供できるような難しい問いを彼は我々に投げかけている」

「(大統領が精神的に適正か否かというのは)単にばかげた質問にすぎない。それは、トランプ大統領がアメリカ合衆国大統領だという事実をいまだに認めたくない人々によるものだ。可哀そうに思うよ」

評論家が大統領や大統領候補の精神的適正について中傷を投げかけるのは、これが最初ではない。

1964年の大統領選の際、共和党のバリー・ゴールドウォーターは、今は亡きファクト誌のメイン記事で「従事するには不適」と攻撃された。

のちにタイム誌を含む複数の出版物に引用されたその記事は「1,189名の精神科医が、ゴールドウォーターは大統領として精神的に不適格だと語った」と主張していた。

実際には、1,189名の中にゴールドウォーターを診察した医者は皆無で、この大失態は、医者が意見を述べる前に必ず診察を行わなければならないという、これ以降「ゴールドウォーター・ルール」と称される規定をアメリカ精神医学会に課すことになった。

ロナルド・レーガン大統領も同様の言いがかりを1980年の大統領選のさなかと、のちの第二期中に受けた。

ジョージ・W・ブッシュ大統領の評論家たちは、この第43代大統領が「誇大妄想」で「サディズム」の兆候があり、他人に同情心を持つことができないとする、ジャスティン・フランク博士の2004年の著作『ソファの上のブッシュ(Bush On The Couch:未訳)』にすぐさま飛びついた。

共和党の2008年の大統領候補だったマケインもまた、CNNのようなメインストリーム・メディアから、彼のメンタルヘルスについて疑いを持たれた。

(海外ニュース翻訳情報局 浅岡 寧)

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