【国際情勢】パリ協定は目標を達成しないと国連が認める

ドナルド・トランプ大統領がパリ協定からの離脱を表明したことで、国内外から大きな批判を浴びています。しかし、離脱の判断は本当に世界の環境保護を無視した彼の独善的な判断によるものなのでしょうか。それについての考察のヒントをくれるこちらの記事は、アメリカNYを本拠としているインディペンデント・センティネルの、サラ・ノーブル氏によるものです。同サイトは、アメリカの大手メディアが報道しない保守的なニュースを主に取り上げている独立系メディアです。
Post 2017/11/19 14:56

Independent Sentinel  By  S. Noble 2017/11/18】

「排出量の隔たり」に関する最新の国連年次報告書によると、パリ協定は、破滅的な温暖化を防ぐために必要とされると環境問題研究家たちが示している温室効果ガス削減量の、わずか1/3を達成するにすぎないという。

もしすべての参加国が、それぞれが定めた国内対策を今すぐ開始し、それらを2030年まで絶え間なく継続したとしても、協定はほとんど何の役にも立たない。もしそれらすべてが達成されたとしても、世界の平均気温は次の100年で3℃以上も上昇する見込みだ。

パリ協定の目標は、気温上昇を2℃以下に抑えるということだった。

最初からわかっていたとおり、パリ協定は完全なる失敗で、ついに国連もそれを認めたということだ。

罰則などの法的拘束力もなく、よって誰も守らない、結局はどのみち目標を達成するはずもなかった協定を離脱することによってアメリカが世界経済を損ねたという議論がいかに不条理かということを、この報告書は示している。

報告書を作成した国連環境計画事務局長エリック・ソルヘイムは11月初旬にこう語った。「パリ協定が発効して1年になるが、我々はいまだ数億人を悲惨な将来から救うに足る活動を    行っているとはいえない状況だ。政府、民間機構、そして市民社会はこの壊滅的な気候の隔たりを埋めなければならない」。

報告書によると、世界の温室効果ガス排出量が2020年までに減少に向かわなければ、二酸化炭素の量は2030年の目標として定めたものを大きく上回ることになり、よってそれは「地球温暖化を2℃以下に抑えるという目標がいまだ達成可能だと言い続けることがほぼ不可能となる」。

もし参加国がその気になれば隔たりは埋められると国連は言うが、それは希望的観測にすぎない。どの参加国もそんなことをしたりはしない。

「危機的なことに、参加国中たった一か国(イギリス)にしか、二酸化炭素除去を支援するために制定された明白な政府計画がない(NERC 自然環境調査協議会、2017年)」と報告書は述べている。

協定に合意したその他すべての参加国は、史上最高額となるアメリカからの富の再配分を受け取っているだけだ。

すべての参加国がこの2年以内にしなければならないこと; 再生可能エネルギーを30パーセントまで普及させる。新車売り上げのうち、電気自動車の割合を現状の1パーセント未満から15パーセントに引き上げる。公共交通機関の利用者を倍にする。航空旅行の二酸化炭素排出量を20パーセント削減する。「温暖化防止活動」に1兆ドルの予算をつける。そして、石炭による火力発電の全世界的な暫時廃止を今すぐ開始する。報告書によると、石炭使用の廃止は不可欠だ。

そんなことに合意した国はない。石炭の産出量は今も増加している。

報告書にはいくつかの、絵に描いた餅のような提案や前提が並んでいる。それらのいくつかはとてつもない金がかかり、またいくつかはとても克服できるレベルではない(農家への)教育と確約を必要とする。

報告書は次に、差し迫った危機である、公害の防止へと続く。

その予測は、かなり信頼のおけないコンピューターモデル(シミュレーション)による最悪シナリオだ

どの国も、それぞれの義務を履行しないだろうことは報告書からも明らかだ。多くの、いやほとんどの参加国にとってこの協定は、アメリカの納税者の犠牲の上に成り立った富を受け取る機会に過ぎない。

同時に、プエルトリコと14の州は、世界中どの国も守らないような国連からの要求に応じる協定を結んだ。それらはすべて、多大な負債を抱えたリベラル・左翼の州ばかりだ。
(海外ニュース翻訳情報局 浅岡 寧)

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