【米国】ハッカーがどのようにしてトランプの新しいSNSを爆破させたか

by Mariko Kabashima 2021/10/22

20日、ドナルド・トランプ前米大統領が20日、独自のソーシャルネットワーキングサービス「トゥルース・ソーシャルTRUTH Social)」を立ち上げる計画を明らかにしました。来月、ベータ版を招待制でリリースするとしています。

ところが、このサイト。
正式にローンチされていないにも関わらず、一般公開されていたんですね。しかも、そのSNS。なりすましアカウントであふれかえっていてグダグダな感じでした。

そうして間もなく、ハッカーの一人がこのトランプの新しい言論の自由サイトの脆弱性をみつました。

私、トランプのSNSではやはりこういうことが起きるだろうと、この発表があったと同時に指摘したんですよね。

そしてこのSNS、この言論の自由のために、言論の制限をつくらないとトランプが豪語してつくったというSNSですが、利用規約をみると大文字の使い過ぎ禁止、このサイトをからかうことを禁止など様々な制限がかかっていまいることもお知らせします。(多分、バイデンをからかうことはOKです)

果たしてこれが言論の自由のためのSNSといえるのでしょうかね。
トランプにとって都合のいいルールで運営されるだけの独裁SNSになりそうな予感です。

この記事は、daily dot の記事をご紹介します。


《引用記事 daily dot 2021/10/21》

ハッカーがどのようにしてトランプの新しい「言論の自由」サイトを爆破させたか

Truth Socialは正式にローンチされていないにもかかわらず、なりすましアカウントで溢れかえった。

水曜日に一人のハッカーが、ドナルド・トランプ元大統領が新たに発表したソーシャルメディア・プラットフォーム 「Truth Social」 が、公式ローンチは来年になる予定だったにもかかわらず、オンライン上で一般公開されていたことを発見した。

トランプ氏がプレスリリースでFacebookやTwitterなどの巨大テクノロジー企業を容赦ないソーシャルネットワークで攻撃する意向を明らかにした後、匿名を条件に、ハッカー集団アノニマス(Anonymous)に所属していると主張するハッカーがTruth Socialの企業構造を検証し始めた。

Trump Media and Technology Groupという新会社を通じて開始されるこのソーシャルネットワークは、「リベラル派のメディア・コンソーシアムに対抗して、米国内の反対意見を黙らせるために一方的な力を行使してきたシリコンバレーの大手ハイテク企業に反撃する」ことを目指している。

「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ」という新会社を通じて開始されるこのソーシャルメディア・ネットワークは、「リベラルなメディア・コンソーシアムに対抗するものを作り、一方的な権力でアメリカの反対意見を封じ込めてきたシリコンバレーのビッグテック企業に反撃する 」ことを目的としているという。

現在Truth Socialのウェブサイトでは、ユーザーは順番待ちリストにサインアップすることができ、また 「T Media Tech LLC」 として知られる会社が制作したiPhoneアプリを事前予約できるように宣伝している。

アプリ開発者の名前を手に入れたハッカーはDaily Dotに対し、オープンなインターネットに公開されているサーバを検索する検索エンジンShodanを利用して、同社のデジタルフットプリントを追跡することができたと語った。

その結果、Truth Socialのモバイルベータ版を実行していると思われるものを含め、多数のウェブドメインを特定することができた。

公開されたWebサイトのニュースは、カナダ人ハッカーのオーブリー・”キルタナー”・コットル(Aubrey“Kirtaner”Cottl)の手にかかり、QAnonの教祖であるロン・ワトキンスなど、多くの著名人の偽アカウントを設定しため、瞬く間にソーシャルメディア上に広まった。

https://twitter.com/ThatNotoriousK/status/1450996235075268612?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1450996235075268612%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_c10&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.dailydot.com%2Fdebug%2Fhacker-trump-truth-social%2F

モバイル版のベータ版がまだ一般公開されていないなかったが、@realdonaldjtrumpや@mikepenceなどのハンドルネームは公開されていた。

The Daily Dotは、@donaldtrumpのアカウントを手に入れ、トランプ氏がTwitterで使用していたプロフィール画像とバナーをアップロードし、認証プロトコルが欠如していることを見せた。

Truth Socialはこの動きに気づいたようで、サインアップしたユーザーのアクセスを制限するだけでなく、他のユーザーのアカウント登録もブロックし始めた。

「アカウントは使用できなくなり、プロフィールやその他のデータにアクセスできなくなりました。」とウェブサイト上に表示されている。

「データが完全に削除されるまで、データのバックアップを要求するためにログインすることはできますが、停止を回避するために一部のデータを保持します。」。

モバイル版のベータ版を実行していたドメイン全体が、その後すぐに完全にオフラインになった。

この事件は、この数時間の間にこのソーシャルメディア事業に起きたいくつかの恥ずかしい出来事の1つにすぎない。

また、Truth Socialの利用規約を分析したところ、ユーザーは大文字の使いすぎからウェブサイト自体をからかうことまで、あらゆることを禁じられていることがわかった。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 翻訳・文)

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