【米国】CPACで主要メンバーとされた幸福の科学のあえば氏はトランプJr.の後に登壇

25日金曜日から28日まで、フロリダ州オーランドでCPACが開催されます
これは、保守政治活動協議会(CPAC)というこのイベントには、保守的な政治家、評論家、活動家が登壇します。そして、長年にわたり、共和党の最も熱心なメンバーが同組織を現在どのように定義し、将来どのような姿にしたいか提示するものでもあります。
今年のCPACは、どういう内容になるのか、米国メディアが注目してますが、今年は日本の幸福の科学のあえば浩明氏がトランプJrの後、登壇することになっており、幸福の科学について報じているところがちらほら見られます。
それで、当サイトでは、この中でVICEの記事を紹介します。
念のために言っておきますが、これは米国でどういう形で報じられていたかを紹介することが主であり、同団体を非難する意図は一切ありません。
このことが、どう日米関係にどのように影響していくかを考えて欲しいと思います。

尚、この翻訳記事は、英文記事を直訳したものです。実際の内容とは相違がある可能性もありますことを前もってご了承ください。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)


《引用記事 VICE 2021/02/26

「教祖は金星から来たエイリアンだ」 と信じる日本のカルト集団がCPACで演説

ドナルド・トランプ・ジュニアの次は「あえば・ジェイ・浩明 」

今週のCPAC(保守党政治活動会議)には、ドナルド・トランプ元大統領、カンクン好きのテッド・クルーズ上院議員、マイク・ポンペオ元国務長官などの大物政治家が参加する。それには、ナショナリズム、外国人嫌悪、教祖が何百万年も前に地球上に生命を誕生させた金星人の生まれ変わりであるという信仰を布教する日本のカルト宗教の政治的リーダー(幸福実現党の党首)も含まれている。

金曜日の午後、ハイアットリージェンシーオーランドのハイアットリージェンシーでのCPACで、ドナルド・トランプ・ジュニア氏のすぐ後に、中国が米国にもたらす脅威というテーマでCPACの主要メンバーとして登壇する予定である。

2021年は彼が初めて共和党支持者の祭典を訪れてから十周年にあたる。

CPACのウェブサイトに掲載されている経歴には、右翼政治団体である日本保守連合(JCU)の会長であり、東京で4年前から開催されているCPACジャパンの設立にも尽力したことが記されている。

ここで触れられていないのは、同氏が、教祖がメシア(救世主)であると信じ、COVID-19の “奇跡の治療法 “を売りにしている「幸福の科学」という日本のカルト教団の中で中心的な役割を果たしていることだ。

「幸福の科学は、複数の神の化身であると主張する男が運営する日本のカルトで、ケツァルコアトルからバシャール・アルアサド、ナタリー・ポートマンまで、あらゆる人々の霊魂とも交信するふりをしている」と、日本のカルトの研究者であり専門家でもあるサラ・ハイタワー氏はVICEニュースに語った。

「幸福の科学」カルト教団のメンバーとして当初から名を馳せてきたあえば氏だが、同氏は過去10年以上にわたり、米国の著名な保守派の人物と密接な関係を築き、カルトの政治部門である日本の幸福実現党(HRP)を創設した。これは、日本人女性の子育てを容易にすることで日本の人口を増やし、国粋主義に焦点を当てた教団の政治部門である。

幸福実現党は発足してから12年が経過したが、日本の国会に一人の候補者をも選出することができなかった。しかし近年では、あえば氏のリーダーシップの下、スティーブ・バノンやマット・シュラップのような米国右派の人物と連携することで、あえば氏のグループは国内でより政治的正当性を高めている。

あえば氏にプラットフォームを提供することで、CPACと共和党は、Qアノンや法輪功が支援するエポックタイムズ(大紀元)のような危険なフリンジ・ムーブメントを受け入れ、そして受け入れる意思があることを改めて示している。エポックタイムズは、偽情報を広め、MAGAの世界で根強い人気となっているトランプ支持新聞である。

「『ザ・ファミリー*(訳注:オーストラリアのニューエイジグループ)』や『Qアノン』、さらには『エポックタイムズ』などを見てください。」とハイタワー氏。「共和党は、多くの人々が 「カルト」 と呼ぶ集団に、公然と、あからさまに協力する意思があります」。

このムーブメントのウェブサイトによると、幸福の科学は「日本最大かつ最も影響力のある宗教であり、世界的規模で急速に成長している」という。同団体は、世界中に1100万人の信者と世界中に数千の伝道所があると主張しているが、元会員たちはこの数字に疑問を投げかけている。

幸福の科学は1986年10月、元ウォール街のトレーダーである大川隆法氏によって設立された。大川氏は、数百万年前に地球上に生命を創造した金星の神エル・カンターレの生まれ変わりだと主張している。幸福の科学は、1991年に日本で正式に宗教団体として認められ、瞬く間に多くの支持者を獲得し、大川氏を大金持ちにした。1991年の推定では、同グループの年間収益は約4500万ドル(約48億円)とされている。

大川氏は、生死を問わず有名人の霊魂を伝えることができると主張している。2019年、ロンドンの幸福の科学支部では、マーガレット・サッチャーがBrexitについてどう考えているかを聞くための記念式典を主催した。大川氏はこれまでに500冊以上の本を執筆しており、UFOや悪魔戦争、そして最近ではコロナウイルスや、それがどのようにして他の惑星で発生したのかについて書かれており、突飛な主張が満載である。

アメリカのサイエントロジーのように、最初からお金を稼ぐことに重点が置かれていた幸福の科学には、本やDVD、CDを買うだけでなく、グループ内で高めるためにお金を払わなければならなかった。

このグループはこの1年間、COVID-19の「奇跡の治療法」を販売してきた。それは基本的にはただの祝福である。そして、ロックダウン中にニューヨークの2つの支部を閉鎖することを余儀なくされたときでさえ、幸福はCOVID-19の治療法を遠隔で販売することによって、詐欺を続けている。

400ドルもする 「治療法」 を買う余裕がなければ、COVIDをテーマにした大川氏のDVDやCDも販売していた。

しかし、資金は計画の一部にすぎず、大川氏は常に、急成長する宗教的ムーブメントを政治的ムーブメントに変えるという大きな野望を抱いてきた。

幸福の科学が政治に進出する前から、大川氏は反韓・反中のレトリックを広め、大日本帝国軍の植民地時代の性奴隷制度を歴史的に否定するなど、国粋主義的な見解を公然と表明していた。

「大川氏は、自分の野心や民族主義的な信念について、これまで特に恥だと思ったことはない。」とハイタワー氏。
「彼は支配したがっている。彼は世界政治の舞台で主役になりたいと思っている。大川氏は、幸福の科学が米国で行っていることを、ある種の政治的正当性の証拠として指摘することができる」とハイタワーは語った。

2015年まで幸福の科学の役員だったあえば氏は、大川氏の政治的野心の中心となり、大川氏が見習いたいと考えていた保守派の米国議員とより緊密な関係を築くために2011年にCPACに派遣された。

「スピーチで聴衆を惹きつけることができるスーパースターはたくさんいる」と、2012年のCPACでアトランティック紙に語ったあえば氏。
「日本の政治にはスターはいない。日本の政治家が演説すると、人々は疲れと退屈さを感じる。」と語った。

今年はCPACでのスピーチも予定されているが、日本国内ではほとんど反響がない。

CPACは、あえば氏の幸福の科学のカルトへのリンクに関するVICE Newsの質問に答えなかった。取材に応じなかった。

今年のCPACは、トランプ氏の存在感と、選挙での敗北を受けて共和党の支配権を維持しようとするトランプ氏の探求心に支配されることになるだろう。

しかし、共和党は、Qアノンやその他の過激なイデオロギーを受け入れることにも取り組んでいる。専門家によると、あえば氏に発言の場を与えることで、共和党は自らの忠誠心がどこにあるのかを示しているという。

「CPACは反動的なグローバルネットワークの先頭に立っている。ジェイ・アエバが再び講演に招かれたことで示された。」と、英国に拠点を置く支持団体ホープ・ノット・ヘイト(Hope Not Hate)の上級研究員であるジョー・マルホール氏はVICE Newsに語った。
「CPACがジェイ・アエバと継続的に連携していることは、CPACが世界中でどのような価値感を広めようとしているのか、誰と組んでいるのかを明確に示している」。

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