【米国】中国当局、ブルームバーグのニュースアシスタントを拘束

中国が、ブルームバーグのニュースアシスタントを拘束したというニュースが入ってきました。
こちらは、abcNewsからご紹介です。
(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

《引用記事 abcNews 2020/12/10

U.S. 金融ニュースサービスのブルームバーグによると、中国当局は、国家安全保障を危険にさらした疑いがあるとして、北京を拠点とするニュースアシスタントの一人を拘束した。

北京発——米金融ニュースサービスのブルームバーグは金曜日、中国当局が、国家安全保障を危険にさらしている疑いがあるとして、北京に拠点を置くニュースアシスタントの一人を拘束したことを明らかにした。

ブルームバーグによると、中国籍のヘイズ・ファン氏は、編集者と最後に接触した直後の月曜日の正午頃、私服の警備員とともに彼女のアパートから連れ出されたのが目撃されたという。

中国政府の声明では、ファン氏は国家安全保障局・北京支局によって「国家安全を脅かす犯罪行為に関与した疑いで、関連する中国の法律に従って」拘束された、と伝えている。

中国では、中国国民は外国の報道機関の翻訳者、研究者、助手としてのみ働くことが許可さされており、登録されたジャーナリストが独立して報道することは認められていない。中国のメディアはほぼ完全に国営であり、厳しく管理されており、同国は、代表的なジャーナリスの監獄である。

ブルームバーグは、ファン氏の所在に関する情報を中国政府とワシントンDCの中国大使館に求めていると述べた。

同紙によると、親会社のブルームバーグは、国家安全を危険にさらした容疑で拘束されているとの情報を得ている。この容疑は曖昧に定義されており、法的支援をほとんど受けられず長期間の拘留につながる可能性がある。

ブルームバーグの報道によると、同社広報担当者は「我々は彼女のことをとても心配しており、状況をよりよく把握するために中国当局に積極的に話をしてきました。我々はより多くの情報を求めながら、彼女を支援するためにできることは何でもし続けていきます。」と述べたという。

同社によると、ファン氏中国にある他の複数の海外報道機関に勤務した後、2017年にブルームバーグで働き始めたという。

中国政府は過去に、与党共産党を怒らせた報道を理由にニュースアシスタントを拘束したことがあり、当局はまた、外国メディアの活動を制限したり、ジャーナリストを追放したり、短期ビザのみを発行したりすることで、より一般的に外国メディアを処罰しようとしてきた。

中国政府は今年、ワシントンポスト紙やウォールストリート・ジャーナル紙など米国のメディアからジャーナリストを追放した。これは、米国が、国営メディアで働く中国国籍のジャーナリスト数十人を本国に送還しようとしていることや、その内容に対する不満が原因だあった。

ブルームバーグは数年前、中国政府高官の個人的な金融取引を報道したことへの報復として、中国での金融情報ビジネスに苦戦していた。

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