【米国:ホワイトハウス発表】アイルランドのバラッカー首相との朝食会におけるペンス副大統領の発言

アイルランドのバラッカー首相の訪米に際し、米副大統領公邸でおこなわれたペンス副大統領との朝食会においてのスピーチを紹介します。
バラッカー首相は、ご存知のように自身がゲイだあることを公表し、今回の訪米に関してもパートナーを同伴しました。
米国は移民の国です。アイルランド系米国人は、今でこそ政治的、経済的にも力を持つようになりましたが、WASPが一番の権力者だった時代には、アイルランド系に対する主従関係のような差別があったと言われています。
そして、20世紀にt誕生した初めての大統領が、アイルランド系の血をひくケネディ大統領であったことは、米国の歴史にとってとても大きな意味を持ちます。
そういった背景もあり、アイルランド系米国人の団結は強いものなのかもしれないですね。ペンス副大統領自身もアイルランド系アメリカ人としての誇りを持って、スピーチを行いました。

 

Post by Mariko Kabashima  2019/03/17  12:13

White House  2019/03/14】

 

アイルランドのバラッカー首相との朝食会におけるペンス副大統領の発言

2019年3月14日


 
副大統領官邸
ワシントンD.C.
 

副大統領 :ええと、Top of the morning(訳注:アイルランドのおはようございます)(笑) アメリカ合衆国副大統領の公邸にようこそいらっしゃいました。これは並外れた伝統であり、この歴史的な住居に住む一家族として、アイルランド共和国のレオ・バラッカー首相をワシントンD.C.にお迎えすることは、私たちにとって3度目の素晴らしい名誉であります。(拍手)

 

ここには著名なゲストのグループがいらしています。そして、首相、聖パトリックの日が近づいているこの日曜日、ここ副大統領公邸で、我々の国の首都への訪問を開始するという長年の伝統が続いていることに感謝します。このような家族のおもてなしをご提供できることを大変光栄に思います。

 

まさに、首相のパートナーであるマシュー・バレット博士にもご参加いただけて光栄です。博士はシカゴのノースウェスタン記念病院で素晴らしい仕事をされています。マット、同様にあなたをお迎えできて光栄です。ありがとうございます。(拍手)ありがとうございます。

 

もし、皆さんが今朝のおもてなしを楽しんでいらっしゃるのであれば、アメリカ合衆国のセカンドレディの功績です。彼女はアブダビで開催されている国際特別オリンピックで我が国を代表しているため、残念ながら今日は我々と一緒にいられませんでした。しかし、彼女は私のアイルランド人の姉アニー・ポインターに、今日ここで彼女の代理をするよう頼みました。アニー、今日は我々の家族を代表して来てくれてありがとう。(拍手)

 

まさに、首相にとって、ここには素晴らしいアメリカ人のグループがいて、我々は彼ら全員を歓迎したいと思います。モルホール大使とご夫人にご出席いただきありがとうございます。フィッツパトリック下院議員、バーン下院議員、米国議会の偉大な議員たち (本日の昼食会は少し後になりますが) に、本日ここにお集まりいただいた著名な議員たちにお礼を申し上げます。(拍手)

 

彼らは偉大なアイルランド系アメリカ人です。アイルランド系アメリカ人の伝統に大きな誇りを持っているもう一人の議員がいます。彼は妻のデニスと一緒にここにいます。グレッグ・ペンス下院議員も一緒です。(拍手)

 

カール・アンダーソン、トム・ドナヒュー、そして長年の友人であるノートルダム大学学長のジェンキンス神父様、今朝ここに来てくださって本当にありがとうございます。(拍手)

 

すばらしい朝です。初めてのアイルランド旅行が頭に浮かびました。1923年にアイルランドから移民してきた祖父が亡くなった直後、私達は一緒にアイルランドに行く計画を立てていました。6月のことでした。私達は曽祖父が育った地域を旅して回りました。祖父が育った地域はタバーカリーとドンベッグです。

 

まさに正直に言うと、あの六月はちょっと雨が降ったような日でした。―(笑い)―それはアイルランドでは珍しいことだということなんですよね。(笑)

 

少し雨が降っていました。ちょっと寒かったです。忘れてはならないのはある日曜日の朝ゴールウェイにいた時、太陽が昇り気温は(華氏)70度(訳注:約20℃)まで上がり、私はその日遅くパブに行きバーの後ろにいた男性が私を見て言いました。「今日はすばらしい日だ」「今年は日曜日に夏が来た」(笑)

 

そして、トランプ大統領は、本日、実質的な対話になると分かっており、ホワイトハウスに戻って来られることを非常に楽しみにしています。今朝、私は大統領と話しましたが、大統領は、くれぐれも心からよろしくお伝えするようおっしゃっていました。大統領は、前回の首相の訪米で、アイルランドは素晴らしい国であり、関係は素晴らしいと言いました。そして首相のリーダーシップ、大統領のリーダーシップによって、両国の二つとない関係はより強くなっています。

 

そして今日は、アイルランド人がアメリカのためにしてきたあらゆることと、その関係を考えるには絶好の機会です。3200万人のアメリカ人に受け継がれる伝統は、エメラルド島(訳注:アイルランドの事)にさかのぼります。私もそうです。

 

アメリカの物語に対するアイルランド人の貢献は、独立戦争からはるか昔にまで及びます。アイルランド系アメリカ人のこの国の生活への貢献は、軍隊、科学、スポーツ、ビジネスにまで及んでいます。アイルランド系アメリカ人が、この偉大な国に貢献し続けていることを考えると、計り知れません。

 

アイルランド人はアメリカに多くを与えてくれました。そして今日、両国のパートナーシップは、首相もご存知のように、かつてないほど強固なものとなっています。繁栄に関して言えば、700社以上の米国企業がアイルランドで15万人を雇用しています。両国は毎年1300億ドル近くの物品とサービスの貿易をおこなっています。そして私は、今の政権がこれらの経済的なつながりを拡大し、これまで以上に強固なものにすることにコミットしていることを、首相に保証したいと思います。

 

英国が引き続きブレジットの問題に取り組んでいく中で、米国はアイルランド共和国とともにあります。我々は、両国の経済を成長させ、両国民を繁栄させるために、貿易の拡大及び新たな貿易協定についての協議を開始できるその日を楽しみにしています。

 

ですから、本日はご一緒できて光栄です。ご出席いただきありがとうございます。アイルランドへの公式訪問の招待にも誠に感謝いたします。あなたは、私が母を連れてこなければならないことが1つの条件だとおっしゃいました。(笑)

 

そして、私が母と話したことをバラッカー首相にご報告できることをうれしく思います。(笑い) アイルランド系アメリカ人第一世代の私の母、彼女は私たちと一緒にアイルランドに旅行することを今確認しました。(笑い) そして、私たちは話しながら、祖父の農場に帰郷する計画を立てています。私たちはとても楽しみにしています。(拍手)

 

そして、最後に申し上げたいことは、この瞬間を2年連続で皆さんと共有することは本当に楽しいことだということです。

 

私が右手を挙げた就任式の日に、人は私によく私が考えたことを尋ねます。正直に言うと、私は家族に囲まれていて、この国でこのような役割を果たす機会を与えられたことに、とても深い謙虚さを感じました。しかし、あの大勢のアメリカ人を見て誓いを立てたとき、私は祖父のことを考えました。1923年4月11日のことを考えました。ある若者がエリス島を訪れマットが住むシカゴに行き未来を築きました。

 

彼はアメリカ人であることを誇りに思っていました。アメリカ人の家族を誇りに思っていましたが私の心の中にはアイルランド訛りの声が今でも聞こえています。祖父が昔の国について話したときに、池の向こうで自分の人生について話したときのように。

 

それはそれとして、バラッカー首相に、私は祖父から多くのものを受け継いでおり、彼の最高の資質のすべてを期待していることをお伝えします。まさに彼のアイルランド人への愛、彼のアイルランドの伝統への愛は、私と私の家族にとって骨の髄までうずめる深いものです。ですから、この副大統領公邸であなたと一緒に、わが国の首都でこの祝賀会を開始することができ、大変光栄です。

 

それでは、アイルランド共和国のレオ・バラッカー首相を合衆国副大統領公邸に迎えるために、皆さんも私と一緒に歓迎してください。(拍手)

終わり

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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